脳の老化を防ぐためにはからだをよく動かして、バランスのよい栄養をとり、社会と積極的にかかわる姿勢が重要です。
単に物忘れがひどい場合にもよく認知症(アルツハイマー)という言葉が使われますが、認知症は物忘れだけではなく、脳血管障害などの病気が原因で、知能の低下や記憶の障害が起こり、社会生活に支障をきたす状態を指します。
認知症の症状を示すのは、65歳以上の高齢者がほとんどです。認知症になる人の割合は、65歳では1%未満ですが、85歳以[こでは20%近くに達し、年齢が上がるにつれて、認知症になる確率が急上昇することがわかっています。
また、認知症性高齢者の80%以上が、高血圧や糖尿病、脳血管障害などの病気を併せもっており、認知症(アルツハイマー)の多くはからだの病気と密接に関連しています。
認知症(アルツハイマー)を予防する食生活
DHAやEPAには動脈硬化や血栓を予防する働きがあります。
DHAは脳細胞を構成するリン脂質に含まれていて、摂取すると、脳の活性化に有効とされます。
DHA・EPAの多い魚介類(mg/100g中)
| 食品名 | DHA量 | EPA量 |
|---|---|---|
| マグロ(刺身) | 2,877 | 1,288 |
| アジ | 748 | 408 |
| イワシ | 2,122 | 2,260 |
| スジコ | 2,175 | 1,896 |
| サバ | 1,781 | 1,214 |
| ウナギ | 1,332 | 742 |
| サンマ | 1,398 | 844 |
| イカ | 152 | 56 |
| カキ | 92 | 160 |
| シジミ | 48 | 31 |
人の脳は約14O億個の神経紳泡からできていますが、神経細胞は1日1O万個ずつ死んでいくといわれ、一度壊れた細胞は再生しません。このため、年をとるにつれて知能は低下し、ついには認知症(アルツハイマー)になるという暗いイメージがあります。
しかし、人が実際に使っている神経細胞は、脳の細胞全体の1割程度にすぎず、かなりの細胞が失われたからといって、認知症になるというわけではありません。
神経細胞の働きを常に活性化させていれば、高齢になっても社会活動や日常生活に支障なく、脳の活動を維持することができます。
バランスのよい食生活や、積極的なライフスタイルで、脳とからだの健康を維持することが、認知症を防ぐだけでなく、物忘れなどの生理的な老化現象を予防し、進行を遅らせるうえでも、重要な要因になっています。
また、画家や指揮者、演奏家などの自由業に比較的認知症が少ないといわれるのは、定年がないことはもちろん、年齢に関係なく頭とからだを使って、高度な創作活動や表現活動を行っているためと考えられています。
積極的に頭を使い、毎日を楽しく生き生きと暮らすように努めることが脳を活性化させ、認知症や老化を防ぐのです。
